エコレールマークについて

貨物車とエコレールマーク

エコレールマークとはチョコレートを食べながら考える地球の事

ここのところ妙に甘いものが恋しい。
行きつけのスーパーでついチョコレートを買ってしまうのが通例となってしまった。
甘いものがおなかに入ると「寒い日が続くなあ、動くのがいやだなあ。」という気持ちがちょっとだけ払拭されていくような気がする。
 だからか。、、、、
 おっと こんな話をするつもりで文章を書いているのではなかったけ!
実は、某メーカーのチョコレートのパッケージに貼ってある「エコレールマーク」に目が止まってしまったことについてです。

エコレールマークとは

エコレールマークは、製品等の物流においてモーダルシフトを行い、二酸化炭素排出量の少ない鉄道貨物輸送を利用している商品又は企業を対象とした認定制度及びマークである。
認定を受けた企業は商品パッケージやカタログ・広告、環境報告書などにマークを表示し、環境負荷の少ない輸送手段を採っていることについて周知を図ることができる。

モーダルシフト

モーダルシフト(modal shift)とは、貨物や人の輸送手段の転換を図ること 。主目的は二酸化炭素(CO2)排出量の削減にある
  1997年の第3回気候変動枠組条約締約国会議(京都会議)において二酸化炭素(CO2)排出削減の取り組みの一つとして注目されるようになった。

運営主体

諮問機関として、国土交通省が選定した学識経験者で構成される「エコレールマーク運営・審査委員会」が設置されている。
2005年5月18日に開かれた第1回エコレールマーク運営・審査委員会で、商品1件と企業9社が認定された。

マークを作るにいたった背景

我が国は、「京都議定書」に基づいて、その第一約束期間である2008年から2012年までに、二酸化炭素などの温室効果ガス排出量を1990年比で6%削減することを国際的に約束しました。
運輸部門における1990年度と2010年度の二酸化炭素排出量を比較すると、貨物部門からの排出量は減少しているものの、旅客も含めた運輸部門全体の排出量は1990年度比で約7%の増加となっており、二酸化炭素排出量の削減は重要な課題となっています。

認定基準

商品
当該商品群の500km以上の陸上貨物輸送のうち、「数量(個数、重量、又は容積を指す。以下同じ)」又は「数量×距離」の比率で、全体の30%以上の輸送に鉄道を利用していること。
取組企業
当該企業が行う500km以上の陸上貨物輸送のうち、「数量」又は「数量×距離」の比率で、全体の15%以上の輸送に鉄道を利用していること。
協賛企業
上記の他、「定常性」「継続性」「有用性」「積極性」があると認められた、鉄道輸送に関わる物流事業者7社が協賛している。

これに対して、相当量の鉄道貨物の利用がありながら、全体の陸上貨物輸送量が非常に多いために鉄道利用が15%以上の基準を満たせず、取組企業に認定されない企業があった。
また、実績を元に評価していたため、新商品を開発した時点では認定が受けられず、後で認定を受けてもパッケージデザインを変更してエコレールマークを追加するのは難しいとの意見があった。
これを受けて2008年5月30日の運営・審査委員会で基準が見直された。変更後の基準は取組企業について、「年間1万5000トン以上、または数量×距離で年間1500万トンキロ以上の輸送に鉄道を利用していること」(500km以上の陸上貨物輸送、または全陸上貨物輸送)の条件が追加され、割合が15%を満たせなくても数量が多ければ認定されるようになった。
また、実際の鉄道貨物輸送の利用開始前であっても、輸送契約を締結するなど鉄道貨物輸送を利用することが明らかである場合には、それを実績とみなして認定できることにした。
この場合、1年後に実績値を再審査することになっている。

認定状況

取組企業が85社、商品は213品目、協賛企業が31社 (29.9.22現在)

マークをつけることで得られる効果

このマークが商品やカタログ等に表示されることにより、一般消費者の皆さまは、環境に優しい鉄道貨物輸送を知っていただき、商品を購入することによっても環境負荷低減に貢献しているということを認識いただける一方、企業にとっても、そういった環境問題に積極的に取り組んでいるということを広く知っていただけるという、消費者と企業が一体となった取り組みを進めることを目指しています。

エコレールマークは地球に優しくに貢献しているのか

鉄道貨物輸送と地球温暖化について考える

地球温暖化は依然、すすんでいる。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2013年から2014年にかけて取りまとめた第5次評価報告書では、世界平均地上気温は 1880~2012年の間に0.85℃上昇し、また、最近30年の各10年はいずれも1850年以降の各々に先立つどの10年間よりも高温でありつづけたとしています。さらに、気候システムの温暖化には疑う余地がなく、20世紀半ば以降の温暖化の主な原因は、人間の影響の可能性が極めて高いとしています。

その大きな原因は大気中への二酸化炭素の排出量の増加である。

地球温暖化の原因となっている温室効果ガスには、二酸化炭素以外にも、メタン、一酸化二窒素、フロン等があります。IPCCによれば、メタン、一酸化二窒素、フロン等の一定量当たりの温室効果は二酸化炭素に比べはるかに高いものの、二酸化炭素の排出量の方が膨大であるため、結果として、産業革命以降全体において排出された二酸化炭素の地球温暖化への寄与度は、温室効果ガス全体の約6割を占めるとされています。
  また我が国においては、二酸化炭素の地球温暖化への寄与度は、温室効果ガス全体の約93%(2013年単年度)と非常に高くなっています。

温室効果ガスの特徴
大気中二酸化炭素経年変化
ガス別排出量内訳

IPCCによれば、メタン、一酸化二窒素、フロン等の一定量当たりの
温室効果は二酸化炭素に比べはるかに高いものの、二酸化炭素の排出量の方が膨大であるため、結果として、産業革命以降全体において排出された二酸化炭素の地球温暖化への寄与度は、温室効果ガス全体の約6割を占めるとされています。

日本温室効果ガス排出内訳

また我が国においては、二酸化炭素の地球温暖化への寄与度は、温室効果ガス全体の約93%(2013年単年度)と非常に高くなっています。

運輸部門からの二酸化炭素排出

日本二酸化炭素排出量部門別
日本二酸化炭素排出量推移2

日本において、経済的活動による産業部門からの排出が一番原因しているが、運輸部門からのものも無視できるレベルではない。
とりわけ、自家用車によるものが多いが、貨物車もほぼ同等に影響している。

鉄道貨物輸送を地球温暖化防止の推進役になるために

鉄道輸送を推進する根拠

日本二酸化炭素排出量旅客
日本二酸化炭素排出量貨物

旅客輸送機関の二酸化炭素排出原単位(1人を1km運ぶ際の二酸化炭素排出量)を比較すると、自家用乗用車は鉄道の6.7倍もの二酸化炭素を排出しています。従って、二酸化炭素排出の削減のためには、自家用乗用車に比べて二酸化炭素排出原単位の小さい公共交通機関の利用促進を図る必要があります。
 また、貨物輸送機関の二酸化炭素排出原単位(1トンの荷物を1km運ぶ際の二酸化炭素排出量)をみると、自家用貨物車は鉄道の48倍、船舶の31倍、営業用貨物車の6倍の二酸化炭素を排出しており、営業用貨物車の効率的活用及び船舶や鉄道へのモーダルシフト等の物流効率化を図る必要があります。

具体策

  • エコレールマーク策定により、企業、消費者に鉄道輸送を推進することのメリットを知ってもらう。(上記参照)
  • 省エネ法に基づく企業への義務ずけ
  • エネルギー使用量が一定規模以上の事業者(特定事業者)に対しては、エネルギーの使用実績を報告すること(定期報告書)、エネルギー使用合理化のための中長期的(3~5年)な計画(中長期計画)を作成して毎年度国へ提出することが義務付けられています。運輸部門は、2006年4月施行の改正分から追加されました—>
    【荷主の判断基準】
    次の様な取組を通じ、中長期的にみて、エネルギー消費原単位又は電気需要平準化評価原単
    位を年率1%低減させることを目標とします。
    ・省エネ責任者を設置する
    ・社内研修を実施する
    ・環境に配慮している貨物輸送事業者(ISO14001やグリーン経営認証を取得した事業者)
    を選定する
    ・モーダルシフトを推進する
    ・自家用貨物車から営業用貨物車への転換を図る
    ・他事業者との共同輸配送を実施する

課題について

交通渋滞の悪化に繋がり環境負荷も高いが柔軟な輸送対応が可能で多くの場合において速達性に優れるトラック輸送、速達性は低いが大量輸送とコストに優れ環境負荷も低い内航貨物船、とはっきりした利点と欠点があり棲み分けが行われている両者に比べると、その両者の中間に位置する鉄道貨物には制限が多い。
東海道本線・山陽本線など貨物需要の多い路線では旅客列車の需要も大きく路線が混雑していることに加え、国鉄末期以降の合理化で貨物輸送用の側線などの地上設備を撤去した駅も少なくないため貨物列車の増発には更なる設備投資が必要。
鉄道は道路輸送に比べ天候や自然災害の影響を受けやすい。また自然災害が原因で路線が運休になった場合に輸送自体がストップする。トラック輸送は豊富な道路上の迂回ルートが利用でき、内航路貨物船には悪天候による一時的な運休はあっても長期に渡って途絶する心配はない。
日本の鉄道貨物のコンテナ貨車は海上輸送用コンテナを輸送できないわけではないが、20m級のコンテナ貨車(コキ100系列など)では、40フィート海上コンテナを1個しか積めず、輸送力に無駄が生じる。一方、海上コンテナ1個分に合わせた貨車(コキ200など)も存在するが、車体長が短い分、輸送力を確保しようとすると、必然的に増結が必要=線路使用料の増大を招くことになる。
整備新幹線の開業に伴う並行在来線の経営分離で、今後線路使用料の負担が増えていくことが予想される。

雑感

おもちゃの貨物列車

確かに、地球温暖化を阻止するために二酸化炭素の排出が少ない鉄道を使うことは十分理解できます。
ただ、この問題の根本的解決はすべての人間活動を見直すことであって、鉄道輸送ひとつをきりとって議論しても道筋は見えてこないように思えます。
鉄道システムから交通システムへ交通システムから物流システムへ
物流システムから社会的システムへ、社会的システムから個々の人間活動へというような視点が必要であると考えてしまう。
とても広域な問題だと思います。
 ただ、こういうエコレールマークがあるということで地球のことを考えるきっかけになることは良いことだとおもいます。
マークそのものは意味があるのかなあと考えがちですが、「人がこれからも安心して暮らせる地球を見守りたい。」という思いが後世につながっていくのだと前向きに捕らえるのが肝心であるとおもいます。。
ちなみに船舶輸送にかかわる「エコシップマーク」というのもあるそうです。

参照文献・サイト

wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/
RFA事務局 https://www.rfa.or.jp/index.html
f運輸・交通と環境2017年版:公益財団法人交通エコロジー・モビリティ http://www.ecomo.or.jp/environment/unyukotsutokankyou/data/unyu_koutuu_to_kankyou_2017_all.pdf
国土交通省総合政策局環境政策課サイト http://www.mlit.go.jp/tetudo/

参照図表 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より

温室ガス効果の特徴
大気中の二酸化炭素濃度の経年変化
温室効果ガス総排出量に占めるガス別排出量の内訳
2015年度日本における温室効果ガス排出量の割合

参照図表 国土交通省総合政策局環境政策課サイト http://www.mlit.go.jp/tetudo/

日本の部門別二酸化炭素排出量の推移
運輸部門における二酸化炭素排出量の推移
輸送量あたりの二酸化炭素の排出量(旅客)
輸送量あたりの二酸化炭素の排出量(貨物)

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